2010/07/26

ギター3人でどこまでできるか?

ギター三重奏にはあまり良い思い出がない。

ぼくは10歳からギターを独学で弾いていたが、16歳の時にはじめてギターの先生に就いた。しかし家の経済状況は貧乏を通り越した赤貧であったの で、ぼくはバイトをしながら月謝を払うことに決めた。で、先生をどうやって見つけようかと考え、「現代ギター」という雑誌を購入して広告を出していたN先 生に就くことにした。

N先生が良い先生だったかどうかは何とも言えないな。
N先生の教室ではじめてカルカッシとかジュリアーニとかソルといった人が作った練習曲を弾いたが全く面白くなかった。そしてもっとつまらなかった のがキェフナーというドイツ人のギタリスト・作曲家が作ったレントラーやポルカといった題名のギター三重奏曲だ。ものすごくポンカンな音楽に遭遇する。

そう、これらの音楽の面白さが分ったのはじつは最近なのです。
カルカッシやジュリアーニは当時の流行作曲家であるロッシーニのオペラを少し知っていると見方がガラッと変わる。ロッシーニからの引用が隋所に見 られる。単純だけどじつは奥の深い作品なのが分る。ソルの作風は次の世代であるシューベルトの影響を強く感じる。キェフナーは南ドイツやオーストリアの音 楽を少しでも知っていれば楽しい音楽にすることが出来るはずだ。
N先生は楽しく弾く術をあまり持っていなかったんだろうと推測する。

7/18、江古田のcafe Flying Teapotで接着兄弟または膠着兄弟のコンサートをやった。メンバーはトジマダヰキさんと細田茂美だ。ギター三重奏というぼくのトラウマ編成だ。
この日はギターを弾かずに打楽器のように叩きまくったり変則的なタッピングに終始する。普通の弾き方を完璧に忘れたぼくは次の日全くギターが弾けなくなったというか弾き方を忘れてしまった。

谷保典さんという気鋭のギタリストとツイッターで知り合った。
谷さんはぼくと山下渉さんに声をかけコンサートをやろうと提案する。それがこれだ。

ぼくは自分のトラウマを乗り越えるつもりでこのギター三重奏に取り組もうと思います。
研ぎ澄まされたボケ老人のようなギターを弾きたいです。

-----------------------------

「ギター3人でどこまでできるか?」
出演:谷保典(g)、やましん(g,others)、山下渉(g)
7月30日(金)20時~
会場:cafe Flying Teapot http://www.geocities.jp/flyingteapot1997/
東京都練馬区栄町27-7. 榎本ビルB1.
西武池袋線江古田駅歩5分. 都営大江戸線新江古田駅歩10分
料金=¥1000+order 
開場19:30 開演20:00





2010/07/19

表現茶会vol.6 終了

昨年の7月4日にスタートした「表現茶会」。

気がついたら、もう6回目を迎えていた。

最近はご近所から、そして都内や県外からもお客様が来てくださることもあり、定着した感がある。

それでも、いつも当日まで「今回はお客様が少ないけど、まあ仕方ないねえ」、なんて会話をしているのに、実際は沢山のお客様(と言ってもパフォー マー含めて20人を超えると、けっこういっぱいな感じですが…)に恵まれて、お菓子が足りるかなんて事を心配するような幸せな悲鳴を上げたりしている。

今回も直前までお客様を含めて12名と寂しい数だったけれど、メインのお菓子シュークリームは24個作っておいたら、やはり23名の人が集まり、 セーフだった。

これって、本当に嬉しい!!

せっかくの素敵なパフォーマンス、できるだけ沢山の人々に観て聴いて欲しい。

そして毎回、お客様がみえるまでは、戦争のようにバタバタしている。

部屋の片付け、掃除、普段きちんとしていない分、必死。

そしてお菓子のメニューを考えて、2~3日前から準備する。

ただの趣味のお菓子作りが、まさかこんなかたちで役に立つとは思わなかった。

でも喜んでいただけると、大変なことも忘れてしまう。

7月11日(日)15時から始まった会。

まず最初は先日新井薬師にあるスペシャルカラーズであった「即興PLANET6」の時のユニット。

音楽、ダンス、演劇、なんだかあらゆる要素があって、とても一言で説明できないけど、無理矢理言うなら「笑わずには見ていられない」パフォーマン ス。

●KDANCE(dance、身体表現)/新生呉羽(dance、身体表現)/ やましん(楽器の演奏など)/細田茂美(楽器の演奏など)

表現茶会vol6(1)   (撮影:坂田洋一)

そしてヴォイスパフォーマーの石川靖子さん。毎回休憩を挿んで2回、短いパフォーマンスを続けていただいている。

今回はまた、今までとは違った、石川さんの中に常にある「こころのうた」のような歌をうたわれた。

●石川靖子(voice、act)   画像が無くて、すみません。

そして休憩後は、私も演奏したトリオ。この組み合わせは昨年末に岡本さんが主催された、”中空のデッサンvol.11 ” de Gas の 踊り子たち と題して初めて一緒に演奏した。この時は私はマリンバは使用せず、パーカッションのみだったが、今回はバミスタなので、逆にマリンバを中心に太鼓は一切使 わないことに決めて演奏した。

●岡本希輔(コントラバス)/中溝俊哉(piano、double reed)/方波見智子(マリンバ、打楽器)

表現茶会vol6(2)(撮影:坂田洋一)

次回は9月23日、どのように発展していくのか、楽しみ!!

2010/07/05

即興のことなど

新井薬師前にあるスペシャルカラーズで開催されている「パフォーミングナイト」に欠かさず参加している。
即興というか即興表現の勉強というか、まぁいろんなことを試すために参加している。
とても面白い。

最近ではあまりというか、ほとんど楽器は弾かずに、
演劇のようなというか、訓練していない演劇なわけだから、
例えて言えば壊演劇かな。
楽器を離れてみると、こういったコラボレーションの場で、
音というか音楽のありかたについて考える。
場の中で音や音楽のようなものを、
どう存在させるかが今後の課題だ。

壊れた演劇をしながらぼくはどこに行くのか?
ぼくは、研ぎ澄まされたボケ老人になろうとしているのか?と最近思っている。
で、その先には何があるのかまたまた考えるんだけれど、
「愚」という文字がおぼろげに浮かんでくる。
愚愚ってみましょうか?

http://specialcolors.jp/

パフォーミングナイトワークショップ